2012/04/12

ボストンの夜空

珍しく実習が早く終わったので更新しておきます。ボストンの空は東京よりもはるかに暗い信じてせっかく双眼鏡を持参したので、春の夜空のことを書こうと思います。
誰もが知っている北斗七星から探してみましょう。柄杓型のアレですが、空がある程度暗ければ北天にすぐに見つけられます。おおぐま座の尻尾の部分です。柄杓の柄の部分をぐーっと曲線に沿って辿ると、オレンジ色の明るい星が見えませんか?それはうしかい座のアルクトゥルスです。その曲線をさらにぐぐーっと辿っていくと、もう一つ明るい青白い星が見つかると思います。それがおとめ座のスピカです。有名ですね。今の時期は、隣に土星も見えていて明るいのが2つ並んだようになっているので見つけやすいはずです。おとめ座銀河団というのもあるので、暇な人は挑戦してみるといいかもしれません。
アルクトゥルスとスピカと、もう一つ正三角形をつくるような位置に明るい星がありませんか?実際は2等星なので他の二つに比べるとやや見劣りがしますが、これがデネボラという春の大三角形を形作る最後の一つです。デネボラの周辺には明るい星がまたいくつか見えるでしょう。それがしし座で、1等星レグルス(別名ロイヤルスター)をはじめとした獅子の大鎌が目印です。今はレグルスの隣に真っ赤な火星が見られます。
獅子の大鎌とふたご座のポルックス、カストルの間にぼんやりとした光が見つけられます。それはかに座のプレセペ星団です。肉眼でも見えてやや不気味にも映ることから、古代ギリシャでは人間の霊が天井へ行き来する出入口だと考えられていました。
ボストンで一番感動したのは、北斗七星の近くにりゅう座が確認できたことです。日本だと余程空が綺麗なところに行かないと見られません。人間が密集し光害が著しい日本と、ボストンのような大都市でも土地の広さにものを言わせて人口密度の低いアメリカの違いを感じさせられました。
日本には日本の良さがありますが、規模という話になると敵わないな、とか思いながら呑気に夜空を眺めています。
ではまた。毎度毎度毛色が違っててすみません。
坂口玲

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