2012/04/03

数字で見るボストン小児病院 (Children’s Hospital Boston)


2回目の登場白石です。私はボストン小児病院(Children’s Hospital Boston)で、小児循環器内科(Pediatric Cardiovascular Disease)の実習を行っています。同病院では向川原、中村、高橋含め4人が実習を行っています。

ボストン小児病院は一言で言えばactiveな病院です。と言われてもピンとこない方が多いと思います。そこで今回は皆さんに、データを交えてボストン小児病院の簡単な紹介をしたいと思います。



―――――――――――――――――――――――――――――――
数字で見るボストン小児病院
[140年を超える歴史]
ボストン小児病院はハーバード大学医学部本部より歩いて2分の距離にある、ハーバード大学関連の小児病院です。1869年から存在する歴史ある病院であり、増築・改築を何度も繰り返しています。今もなお新棟を建設中であり、病院の規模はactiveに拡大の一途をたどっています。

[全米No.1の診療実績]
U.S. News Best Children's Hospitals 2011-12で評価総合No.1を獲得しています。以下のデータを見てください。
入院者数:18,242 手術件数:7,163 外来患者数:604,967             
ER受診者数:61,631 病床数:396 (2011~2012年度)

目を引くのは入院者数と手術件数です。 (J大学の小児外科ですら、2010年の手術件数は1125件ですから、驚きです。)
循環器内科病棟には、多い日で7人新患がやってきます。病棟の医者は次から次に患者のアセスメントをし、治療終了と同時に患者を退院させなければなりません。病棟で実習をしていて私が驚いたのは、この患者の入れ替わりの早さです。

例えば先日、左心低形成症候群オペ後フォローアップ中の患者さんが低酸素血症を訴えて朝に入院してきました。患者さんはその日の午後にカテーテル検査を行い、ASDステント術を施行、なんと次の日には退院していきました。日本でこんな患者さんがやってきたら、カテーテルの他に様々な検査をしたり、治療後少し様子をみたりしますよね。

本当に次から次に、難しい症例がやってきては退院していきます。実は今日も
a ? month old with Scimitar syndrome, dextrocardia, right lung hypoplasia, absent mediastinal RPA, 10mm mid-muscular VSD, superior sinous venosus defect, APCs to R lung, cor triatriatum and pulmonary vein stenosis 
(ネット上なので一部改変)
という呪文のような一文から始まる、複雑な心臓と肺を持った患者さんがやってきました。私は丸1日かけて、その入院サマリ作りとプレゼンの準備をしましたが、努力むなしく患者さんは明日退院していくことになりました。


活気のある病院である事を少しでもイメージしてもらえたら嬉しいです。
後日詳しく書こうと思いますが、小児循環器内科における実習は内容がとても充実しており、後輩にお勧めしたいローテーションの一つです。

白石一茂

2 件のコメント:

  1. 日本人は何人ぐらいの方がフェローシップされてるのでしょうか?

    返信削除
  2. 日本人何んくらいいるのでしょうか。

    返信削除